社会人イベントの現場に長く立っていると、ある傾向に気づく。
モテる人と、なかなか恋愛が進まない人。その差が、体型にあることって、正直ほとんどないんだよね。じゃあ何が違うのか。それをずっと観察し続けてきた。
「体型のせいで恋愛できない」は本当に正しいのか
ぽっちゃり体型で恋愛に踏み出せない人に共通しているのは、体型そのものじゃなくて、体型に対して自分がどんなストーリーを持っているか、そこだと思う。
以前、うちのイベントに参加してくれた28歳の女性の話。
彼女は毎回、壁際に立ったまま飲み物を持ち続けていた。声をかけてくる男性には笑顔で返すのに、自分からは絶対に動かない。イベント終わりに少し話したら、「どうせ最初は優しくしてくれても、本命にはしてもらえないと思って」とぽつりと言っていた。
恋愛が進まない理由として「体型」を挙げる人は多い。でも実際のところ、ぽっちゃり体型でもパートナーがいる人はたくさんいるし、逆にスリムでも恋愛がうまくいかない人も山ほどいる。数字として出すのは難しいけれど、現場で何百人も見てきた実感として、体型と恋愛成功率の相関はかなり薄い。
むしろ相関が強いのは、自分の体型に対して抱えているネガティブな思い込みの強さと、恋愛への消極性の間にある関係性だと感じてる。
ぽっちゃりが恋愛で感じやすい3つの心理的ブロック
愛される資格がないという感覚
心理学では「条件つき自己価値」という概念がある。「○○であれば、自分は価値がある」という思考パターンのことで、これが強い人は、条件を満たしていない自分を無意識に恋愛市場から除外してしまう。
ぽっちゃりの人がよく口にするのが「痩せたら出会いを探す」という言葉。聞こえはポジティブに見えるけど、裏を返せば今の自分では動く資格がないという宣言でもある。
これ、すごくもったいないよね。
イベントに来てくれていた30歳の男性は、「40kg痩せたら婚活する」と4年間言い続けていたと教えてくれた。でも実際、その後会いに来てくれた彼は、体重はほぼ変わっていなかった。変わっていたのは、「今の自分でいい」という妙な落ち着きだった。その年に彼女ができて、翌年に結婚した。
何が変わったのか本人も「よくわからない」と笑っていたけど、たぶんそれが答えだと思う。
相手の好意を信じられない
ぽっちゃり体型の恋愛特有の悩みとして、好意を向けられても「どうせ本気じゃない」「お世辞だろう」と跳ね返してしまうパターンがある。
これは心理学でいう「確証バイアス」に近い動きで、自分が信じていることを裏付ける情報だけを選んで拾うようになる状態。「自分はモテない」という前提があると、どんなに親切にされても、それをモテの証拠として受け取れなくなっていく。
イベント現場では、この状態の人を見分けるのが比較的簡単だったりする。褒められたとき、パッと表情が固くなる人。「そんなことないですよ」という言葉が反射的に出てくる人。
自分への好意を受け取る練習、したことがない人が多いんだよな、と毎回思う。
フェチとして好きなだけなんじゃないかという疑念
これが、ぽっちゃり体型の人が抱える悩みの中でも最も深い部分だと思う。
ぽっちゃり好きを公言している相手に出会ったとき、「体型が好きなだけで、自分自身を好きなわけじゃない」という怖さが出てくる人は少なくない。
この疑念は、ある意味すごく真剣に自分の恋愛と向き合っているからこそ生まれるもので、軽い話じゃない。以前イベントで意気投合した26歳の女性は、「ぽっちゃり好きの男性に告白されたけど、本当に私を好きなのかが怖くて断った」と話してくれた。
その後どうなったかは聞けなかったけど、胸の中で何かが残り続けている話だった。
ただ、これは逆に言えば、体型への好みを持った人が誠実に向き合ってくれたとき、それを信じるだけの自己肯定感があれば解決する話でもある。問題は相手の動機じゃなくて、自分が「信じる土台」を持てているかどうかだったりする。
体型関係なくモテる人の共通点
イベントを経て、はっきりわかったことがある。
モテる人は、自分の体型について話すとき、謝らない。
ぽっちゃりの人がよくやってしまうのが、自己紹介や会話の中で「太ってるんですけど」と先に言って笑いに変えようとするパターン。場の空気を壊さないためのクッションとして使っているんだろうけど、これをやると相手に「体型を気にしている人」という印象を先に植えつけてしまう。
逆に、体型について特に言及しないまま、会話や立ち居振る舞いに全力を注いでいる人は、その場にいるだけで引力がある。
あとは、声のトーンと笑い方。ざわざわとした会場の中で、笑い声が安心感を持っている人のそばには、自然と人が集まってくる。これは細身でも、ぽっちゃりでも関係なく起きる現象だった。
自己肯定感を上げる、具体的な習慣
自己肯定感という言葉は抽象的すぎてピンとこないことが多いので、もう少し具体的に話す。
恋愛研究や心理カウンセリングの知見では、自己肯定感は「感情」よりも「行動の積み重ね」によって育つとされている。つまり、気持ちを変えようとするより、行動を変えるほうが先で、結果として感情がついてくる流れが現実的だということ。
まず、自分の外見について他者からの評価を求める機会を意識的に減らすこと。SNSで「いいね」の数を気にする、体型を人と比べる、これを続けると基準が外側に置かれ続ける。
次に、体型とは無関係の「自分が得意なこと」に時間を使うこと。料理でも、読書でも、スポーツでも、何か。これは自分の有能感を育てる行動で、それが恋愛の場での余裕につながっていく。
もうひとつは、好意を受け取る練習。誰かに褒められたとき、「ありがとう」だけで返す。それだけでいい。打ち消さない、跳ね返さない。それを続けていくと、少しずつ自分への信頼が増していく感覚がある。
ぽっちゃり好きのパートナーと長続きするコツ
正直、ぽっちゃり好きのパートナーと付き合い始めてから不安になる人も多い。「痩せたら冷められるんじゃないか」「太ったままでいることを求められているのか」という混乱。
これ、めちゃくちゃリアルな悩みだよね。
でも、長続きしているカップルを見ていると、体型の話をお互いに普通にできているケースがほとんど。変化を怖がるより、変化を一緒に話せる関係性を最初から作っているかどうかが、続く・続かないの分かれ目になっている気がする。
「ぽっちゃりが好き」という相手の気持ちを、「自分の体型を変えてはいけない」という縛りとして受け取ると苦しくなる。相手があなたの体型を好きなのは本当でも、それはあなた全体を好きだということの一部であるはずで、全部じゃない。
それをちゃんと確認し合える関係が、長続きする関係に近い。
体型が変わっても愛される関係を築くには
体型は変わる。年齢とともに、ライフスタイルとともに、体は確実に変化していく。
だから、体型への好みをベースにした関係だけで成り立っているカップルは、どこかで揺らぐ可能性がある。これはぽっちゃりに限らず、外見への依存度が高いすべての関係に言えること。
では何をベースにするか。
うちのイベントで出会って今も仲良くしている夫婦がいる。奥さんはぽっちゃり体型で、旦那さんはいわゆるぽっちゃり好きを公言していた人。今、奥さんは出産後に体型がかなり変わったと言っていた。
「夫は何も言わない。というか、正直体型の話をほとんどしたことがない」と彼女は笑っていた。
最初のきっかけが体型への好みだったとしても、その後の関係を積み重ねてきたものが、今の二人を支えているということなんだと思う。
愛される関係を「作る」というより、愛される関係に「育てていく」という感覚が近い。外見への好意は入口で、そこから先は普通の恋愛と何も変わらない。
自分の体型を理由に、恋愛のスタートラインに立つことを先延ばししてたらもったいないよ~!

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