お金持ちと結婚したいのは、悪いことじゃない
お金持ちと結婚したい。そう口にしただけで、どこか後ろめたさが顔を出す。
社会人イベサーの打ち上げの席でそっと「実は高収入の人と出会いたくて…」と打ち明けてくれる女性に、何度も出会っている。声のトーンが少しだけ下がるあの瞬間。恥ずかしそうにグラスの縁を指でなぞる仕草を見るたびに、悪いことじゃないといつも思う。経済的な安定を望むことは、贅沢でもずるさでもなく、安心して生きたいというまっとうな感情だ。将来の暮らしへの不安を減らしたい、子どもの教育にも余裕を持ちたい。そこに後ろめたさを感じる必要なんて、どこにもないでしょ。
その気持ちの奥にあるもの
ただ、ひとつだけ立ち止まってみたいことがある。
心理学のマズロー欲求階層で見ると、経済的安定は安全の欲求にあたる。生きるための土台を固めたいという根源的な願い。でも現場で話を聞いていると、それだけじゃない層が見えてくるんだよね。
ある30代前半の女性が、イベント後の打ち上げでぽつりと漏らしていた。友人たちが次々と結婚して、SNSで幸せそうな日常を発信しているのを見るたびに、スマホを握る手がじわっと汗ばむのだと。
ああ、これは安心感の話じゃない。承認欲求だ。
あの日、スタッフの間にも沈黙が流れた。お金持ちとの結婚を望む心理の奥には、安心感だけでなく、誰かに認められたい、自分の人生にOKを出したいという渇きが潜んでいることがある。玉の輿への憧れの本音として、もっと語られていいテーマのはず。
自分が本当に欲しいのは、お金そのものか。お金がもたらす安心感か。あるいは、誰かに羨ましがられている自分の姿。ここを見つめないまま婚活を始めると、気づかないうちに苦しくなっていく。
お金持ちの定義|年収・資産の目安はどのくらい?
お金持ちという言葉、かなり曖昧だ。
年収1,000万円以上を稼ぐ男性は、国税庁の令和6年データで全体の約9.7%。男性10人に1人弱と聞くと「そこそこいるな」と感じるかもしれないけれど、20代に限ると0.2%を切る。年収2,000万円以上はわずか0.8%ほど。
野村総合研究所が2025年に公表した調査によると、純金融資産1億円以上を持つ富裕層世帯は全国で約165万世帯、全体のわずか3%にすぎない。5億円超の超富裕層に至っては、たった11.8万世帯しか存在しない。
見落とされがちなのが手取りの現実で、年収1,000万円でも税金と社会保険料を引くと手取りは700万〜780万円ほど。月額にすると58万〜65万円で、都内で家賃を払いながら子育てをしていると想像するほどの余裕はなかったりする。世帯年収の中央値が410万円であることを考えれば確かに高収入だけど、華やかなセレブ暮らしができるかは別の話。
お金持ちとの結婚を目指すなら、漠然としたイメージではなく、自分にとっての十分がいくらなのかを数字で掴んでおくこと。これが地に足のついた婚活の出発点になる。
お金持ち男性と出会える場所TOP5
富裕層との出会いにはそれなりの戦略がいる。やみくもに動いても消耗するだけだから、確度の高い場所を知っておいて損はない。
結婚相談所(富裕層向け)
収入証明書の提出が必須という点で、出会いの信頼性は頭ひとつ抜けてる。日本最大級の連盟IBJでは、年収1,000万円以上の男性会員が全体の約13.9%を占めていて、社会全体の比率より濃い。サンセリテ青山は男性会員の平均年収が1,500万円、パートナーエージェントには年収3,000万円以上限定のコースまで用意されている。自然な出会いでこのゾーンの男性に巡り合う確率を考えると、お金をかけてでも使う価値のある場所だなと。
マッチングアプリ
明治安田生命の調査によると、直近1年以内に結婚したカップルの4組に1組がアプリきっかけ。東カレデートは男性会員の44%が年収1,000万円以上と公表しており、審査制と収入証明の仕組みがフィルターになっているのが強み。ただしアプリにはプロフィールの盛りがつきもので、数字だけを鵜呑みにするのは危うい。実際に会ったときの空気感や価値観を、自分の目で確かめる姿勢は欠かせないよね。
習い事・高級ジム
ゴルフスクール、ワインスクール、会員制フィットネスクラブ。月会費が数万円かかる場所には、自然と経済的に余裕のある人が集まってくる。以前イベントに参加してくれたある女性は、都内の会員制ジムで知り合った男性と交際に発展していた。週2回同じ時間に顔を合わせるうちに自然と会話が生まれたらしく、お金の話を一切しなくても相手の生活水準がなんとなく見えたのだとか。ガツガツしなくていいぶん、精神的にもラク。
富裕層が集まるレストラン・バー
六本木、赤坂、銀座あたりの会員制バーやワインバーには経営者や投資家が気軽に立ち寄る。ただ、友人に連れて行ってもらうか、自分自身がその空間に馴染める振る舞いと会話力を持っていないとキツい。ひとりで乗り込んでも浮くだけ。イベントでも、この手の場所で撃沈した話はよく聞くんだよなあ。空間の空気を読める人にとっては有力な出会いのルートだけど、ハードルの高さは覚悟しておいたほうがいい。
友人・知人の紹介
地味だけど、成婚率で見ると最強クラス。紹介にはこの人なら大丈夫という信頼のフィルターが最初からかかっているぶん、初対面でも心理的な壁が低い。私たちのイベントでも、参加者同士が直接カップルになるだけでなく、あのとき隣の席にいた人の友達を紹介してもらったという二次的な出会いが生まれることがある。出会いの種って、意外と斜めの方向から飛んでくるもんだ。
富裕層男性が選ぶ女性の特徴
イベントを運営してきて、ひとつ確信していることがある。高収入の男性ほど、見た目の派手さより一緒にいて疲れない相手を選んでいるということ。
彼らは仕事で常にプレッシャーにさらされていて、プライベートでは肩の力を抜きたがっている。だからこそ、清潔感のある品のよさ、相手の話をちゃんと受け止められる落ち着き、感情を素直に出せる自然体の明るさ。この3つを持っている女性のほうに、すーっと引き寄せられていく光景を何度も目にしてきた。
忘れられない場面がある。あるイベントで、会社を経営している男性が、華やかなグループではなく、料理の感想を夢中になって話していた女性のほうに身体ごと向き直った瞬間。あの空気の変わりようは、見ていたこっちの背筋まで伸びた。
逆に、高収入男性が距離を置くのは、お金の匂いがする相手。彼らはそういう視線に対して驚くほど敏感で、職業や年収を探ろうとする態度は一瞬で見抜かれる。
意外かもしれないけれど、富裕層の男性は相手にも自立心を求めてる。自分の世界を持っていて、依存しすぎない。仕事や趣味に真剣に取り組んでいる姿こそが、彼らにとって信頼できるパートナーの条件なんだよね。
お金持ちと結婚した女性の実態
過去にイベントへ来てくれた女性の中に、その後、年収2,000万円超の男性と結婚した人が何人かいる。
ひとりは30代後半のAさん。結婚後しばらくして、久しぶりにスタッフとして遊びに来てくれたとき、こう話していた。生活に不自由はない。けれど夫は毎晩帰りが遅く、リビングでひとり、テレビの音だけが響く夜がほとんど。天井を見上げる時間ばかり増えたのだと。キラキラした新婚生活を想像していた私たちは、思わず言葉を飲んだ。
Bさんは不動産会社を経営する男性と結婚した。経済的には何ひとつ不自由のない暮らし。でも夫の実家が厳格な家柄で、結婚後に着付けや茶道を義母の監督下で習うことになったらしい。自分の名前ではなく○○家の嫁として生きている感覚があると、少しだけ目を伏せて語ってくれた姿がいまも頭から離れない。
もちろん穏やかに暮らしている人もいて、Cさんは年上の会社役員と結婚し、お互いを尊重しながら家庭を築いている。Cさんに共通しているのは、お金よりもこの人の考え方や生き方に惹かれたという軸が最初からブレなかったこと。経済力に惹かれた結婚と、人間性に惹かれて結果的にお金持ちだった結婚とでは、その後の満足度がまるで違う。富裕層との結婚の現実は、こういう細かなところに宿っている。
お金持ちと結婚しても不幸になる人のパターン
これまで見てきた中で、玉の輿に乗ったのに苦しんでいる人たちにはいくつかの共通点があった。
まず、結婚そのものがゴールになっていたケース。婚活中は年収や肩書きに全集中して、価値観のすり合わせを後回しにしてしまう。入籍後にこんなはずじゃなかったと気づいても、経済的な依存関係ができあがっていて簡単には動けない。
次に、パワーバランスが最初から崩れているパターン。養ってもらっているという意識が強すぎると、対等な関係を築けなくなる。相手の機嫌を伺い続ける生活は、どれだけ裕福でも心がすり減るし、モラハラやDVに発展するリスクも否定できない。ある婚活カウンセラーは、超富裕層との結婚で蓋を開けたらDVだったという話は珍しくないと語っていた。
そしてもうひとつ。交際中に違和感を覚えていたのに、ここまで来たしと結婚に踏み切るケース。サンクコストの罠にはまって本心に蓋をしたまま入籍する。これが不幸な結婚への一番多い入口かもしれない。
やってはいけないNG行動
お金持ちの男性と出会えたとして、一発でナシになる振る舞いがある。
初対面で仕事や年収の話に踏み込みすぎること。富裕層の男性はお金目当ての相手を見抜く嗅覚がとにかく鋭い。何度もそういう経験を積んできているわけだから当然で、ちょっとした言葉の端々から意図を読み取ってくる。
奢られて当たり前という態度も致命的。成功しているビジネスパーソンほど、お金の使い方に明確なポリシーを持っている。意外なほど堅実で、見栄のための浪費を嫌うタイプが多い。だから金銭感覚がゆるい相手とは根本的に噛み合わないんだよね。
時間にルーズ、言動が一致しない、人によって態度を変える。こうした信用を損なう振る舞いは、彼らの前では特に通用しない。人を見る目が鍛えられているから、ごまかしが利かない。
束縛や過度な依存も関係を壊す大きな原因になる。出張が多い、帰りが遅い、休日も仕事。そんな日常に寂しさをぶつけすぎると、関係は一気に重くなるし、自分の時間を充実させられる余裕がないと高収入男性との恋愛は長続きしにくい。

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