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ホワイトデーのお返しなしは脈なし?男性心理と次に会う日の振る舞い

3月の中旬。都内で開いた交流イベントの受付で、Mさんがバッグを置きながらぽつりと言った。先月、渡したんですけどね。

半笑いだった。あの笑い方、知ってるよ。ごまかすときの顔。

2月のイベントで気になっていた男性にチョコを渡して、その場では確かに喜ばれた。ラインも途切れていない。なのに14日はしーんと静まったまま。既読はつく。雑談はふつうに流れる。お返しの話題だけが、ごっそり抜け落ちている。

サークルを何年か回していると、3月後半にこの相談が届く。

目次

返さなかった男性に、直接理由を聞いてみた

うちのイベントは男女半々で集まる。だから返さなかった側の話も、そこそこの数が聞ける。飲みの席でぽろっとこぼれる本音は、女性が想像しているものとだいぶ違った。

日付が頭から丸ごと消えている

いちばん多いのがこれ。バレンタインに何かもらった記憶はある。3月14日という日付と、その記憶が、脳の中でつながっていない。当日はふつうに残業していたりする。悪意ゼロ。ゼロだからこそタチが悪いんだけどね(笑)

30代前半の常連さんが言っていた。人に指摘されて、あ、と初めて気づいたらしい。慌てて翌週に渡したときには、相手はもう心を閉じたあとだった。届くのが遅い贈り物は、贈り物より言い訳に見えてしまう。

期待させたくないから、あえて動かない

これはやんわりした拒否。好意に気づいていて、返せば意味が生まれると分かっているから、動かない側を選んでいる。

このタイプは、返さないかわりに態度が丁寧になるのが特徴。距離は詰めないのに、感じは悪くしない。判別しやすいのはここだと思う。

何を返せば正解か分からず、固まっている

好意がある側ほど、ここで詰まる。安すぎたら軽く見られる、高いと重い、お菓子だと事務的すぎる、アクセサリーは踏み込みすぎ…と、ぐるぐる考えているうちに14日が過ぎていく。

うちの参加者に、二週間迷った末になにも渡せなかった男性がいた。彼、その子のこと本気で気になってたのに。もったいなさすぎでしょ。

義理として受け取っていた

渡す側が本命のつもりでも、受け取る側が場の流れの一環として処理していれば、返すという発想自体が立ち上がらない。皮肉なことに、渡した瞬間の言葉が軽やかであるほど、この誤読は起きやすい。重く見られたくなくて、みんなに配ってるやつなんだけど、と添えたなら、そのとおりに伝わってしまう。

財布にも時間にも余裕がない

繁忙期、転職直後、引っ越し明け。優先順位の下のほうへ落ちて、そのまま消えるパターン。気持ちの問題じゃなく、可処分の問題です。

渡す機会が物理的にない

マッチング経由や、月イチの集まりでしか会わない関係だと、手渡しのタイミングそのものが存在しない。郵送するほどの間柄でもない。宙ぶらりんのまま日付だけが過ぎていく。

脈を測るなら、お返し以外の3か所を見る

お返しの有無だけで判定すると、けっこうな確率で読み違える。見るべきは、その周辺にある。

ひとつ目は、渡したあとのお礼の温度。その場で終わったのか、帰宅してからもう一度ラインが来たのか。手間をかけた分だけ言葉が返ってくるかどうかに、相手の中の優先順位がそのまま出る。

ふたつ目は、二人で会う誘いに乗るかどうか。ここがいちばん正直なんだよね。お返しがなくても、ごはん行こうに対して日程を出してくる人は、あなたと過ごす時間のほうに価値を置いている。逆のパターンもあって、お返しは丁寧に届いたのに誘いは毎回ふわっと流れる、という人もいる。物より予定のほうが嘘をつかない。

みっつ目は、ほかの女性への態度との差。全員に同じ距離感の人なら、あなただけが飛ばされたわけじゃない。相手によって明確に違うなら、そこには理由がある。

受け取ったら返したくなる作用は返報性の規範と呼ばれていて、人間関係のあちこちで働いている。ただ、返したくないから止まるのではなく、返すと関係が変わってしまうから止まる、という逆向きのブレーキもかかる。無反応の裏に好意が隠れている場合があるのは、たぶんこのせい。

いつまで待つか

3月末までは待っていい。年度末に顔を合わせる予定があるなら、そこまで。4月に入ってから急に届いた例は、記憶にない。

期限を無限に伸ばすと、こちらの気持ちだけがすり減っていく。ずーんと沈んだまま二か月過ごしたって、状況は1ミリも動かないからさ。

聞いてもいいのか問題

聞ける関係なら、聞いていい。ただ、返して、と読める言い方をした瞬間に、相手は防御へ回る。

現場でうまくいっていたのは、催促の形をしていない一言だった。ホワイトデー、何かもらった?という雑談。返す側の立場でこの話題に触れられると、あ、と気づく。気づいた男性はだいたい動く。

やめておいたほうがいいのは、そういえばお返しは?の直球。冗談っぽく言っても、責めのニュアンスは残る。相手が謝る展開になった時点で、恋愛の空気からは離れていく。

次に顔を合わせる日、いちばん強いのは平常運転

お返しがなかった事実より、そのあとの数週間で関係は決まる。うちのイベントでも、3月に失速して消えた組と、4月以降に急接近した組の差は、ぜんぶここにあった。

まず、やらないほうがいいこと。

急に既読無視を始めるのは逆効果。理由が分からない相手は、面倒くさい人という札を貼って距離を取る。当てこすりも似たようなもので、友達がホワイトデーすごかったらしくてー、みたいな遠回しの一撃は、伝わったら重いし、伝わらなければ無駄。どっちに転んでも得しない。SNSへの匂わせ投稿は、いちばん見られたくない人にかぎって届く。

じゃあどうするか。前と同じ温度で接する。これに尽きるんだよね。

40代の男性が言っていた言葉が忘れられない。返せなかった後ろめたさで、こっちから連絡しづらくなる。相手がいつも通りだと、ものすごく救われる、と。負い目を抱えた側にとって、変わらない態度は許しのサインとして届く。そこから距離が縮んだ組を、何度も見てきた。

職場や共通のグループ内で渡した場合は、まわりが気づいているぶん恥ずかしさが上乗せされる。あの子返してもらってないらしいよ、が回るのがつらい。ここでも動じない顔をしておくと、周囲の話題としての寿命が短くなる。騒がない人のところに、噂は居座れない。

ラインは、送るなら中身を切り替える

送っていいのか迷っているなら、送っていい。ただし話題は完全に別のところへ持っていく。

反応がよかったのは、共有できる予定を持ち込むタイプ。行きたかった店の話、次の集まりの案内、共通の知り合いの近況。相手が返しやすい球を投げると、会話がすっと再起動する。

避けたいのは、心配を装った探り。忙しかった?大丈夫?の系統は、優しく見えて、返さなかった件を思い出させるだけ。相手はまた黙る。

向こうから触れてきたときの受け方

ごめん、忘れてた、と言われたら。ここでの返し方が、その後をけっこう左右します。

全然気にしてないよ、と流しすぎると、相手が動く理由まで消える。ちょっと待ってたけどね、くらいの温度がちょうどいい。軽く残念がる。責めない。そのうえで、じゃあごはん奢ってくださいへ変換できたら最高。物のやりとりが、会う口実に化けるからね。

この流れ、うちの参加者で実際にうまくいったやつ。3月に何もなかった二人が、4月の食事で一気に進んだ。あのときの本人いわく、怒られると思ってた分、拍子抜けして楽になったらしい。

続けるか、引くか。決めきれないときの線引き

自分では決めたくない、というのが本音だったりするよね。だれかに、もういいよ、と言ってほしい。その気持ちはよく分かる。

線を引くなら、さっきの3か所を使う。お礼の温度、二人の予定、ほかの人との差。三つとも空振りなら、いまの距離が相手にとっての適正距離だと考えていい。

ひとつでも残っているなら、あと一回だけ誘ってみる価値はある。材料としていちばん強いのは、こちらから出した日程への返し方。候補日を具体的に置いてみて、動く気がある人は別の日を出し返してくる。ふわっとした社交辞令で終わったなら、そこが答え。

二回続けて予定が流れたら、いったん手を止める。相手を嫌いになる作業じゃなくて、自分の時間を回収する作業だと思ってほしい。うちのイベントでも、粘り続けた人より、いったん引いて別の場に顔を出した人のほうが、結果的に早く落ち着いていた。

引くと決めても、連絡先まで消す必要はないからね。半年後にまるで違う流れで動きだすことも、普通にある。

そもそも、この勝負を一日に賭けない

ホワイトデーは相手の記憶力と段取り力を測る日であって、気持ちの総量を測る日ではない。段取りが苦手なだけの人を、それだけで切り捨てるのはもったいないよ。

進めたいなら、日付に依存しない仕掛けを別に用意しておく。顔を合わせる回数を増やすほうが、会うたびに親しみが増していく作用も味方について、関係は動きやすい。年に一度の判定日に全部を乗せると、外れたときの落差が大きすぎる。

来年また渡すなら、渡す瞬間の一言を変える

現場を見ていると、返ってくる人の渡し方には共通点がある。

いちばん効いていたのは、相手に向けた理由がひとこと乗っているもの。この前おすすめしてくれた店のやつ、とか、疲れてるって言ってたから甘いもの、とか。渡された側の記憶に、自分あての情報として残る。義理の棚に入らない。

返ってこないのは、みんなに配ってるんだけどね、を添えたパターン。相手を軽くしてあげるための保険なのに、そのまま額面どおり受け取られる。守りの一言が自分の首を絞めてるの、切ないよなあ。

もうひとつ。渡したあとに次の予定を置いておくと、返す機会が自動的に生まれる。来月の集まり行きますよね、くらいで足りる。会う日が決まっている相手には、人は返しやすい。3月に何も起きなかった組を思い返すと、そもそも14日前後に会う約束を持っていなかったんだよね。

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