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元彼が荷物を取りに来ない|催促LINE例文と処分の手順

イベントの帰り、二次会のカウンターで、彼女はハイボールをちびちび飲みながらこぼした。うちにまだ元カレのスノーボードが置いてあるんですよね、と。 別れたのは半年前だという。半年!?玄関の隅に立てかけられた板を、毎朝またいで出勤している。またぐたびに、終わったはずの関係がちょっとだけ息を吹き返す。

サークルを長くやっていると、この手の話は驚くほどよく出てくる。ジャケット、ゲーム機、コンタクトの替え、合鍵、なぜか炊飯器。持ち主が取りに来ないまま季節が二周した、なんてケースもざらにある。

目次

取りに来ない側の頭の中で起きていること

見てきた限り、放置する側の事情はだいたい三つに割れる。

ひとつは、単純に面倒くさい。連絡して、日程を合わせて、顔を見て、気まずい沈黙に耐える。この一連が億劫で先送りしているだけ。悪意はゼロ。ただし、こちらの生活が止まっている自覚もゼロなんだよなぁ。

ふたつめ、罪悪感で動けないタイプ。自分から別れを切り出した側に多い。会ったら泣かれるかも、責められるかも、という予測が足を止める。逃げているだけなんだけど、本人の中ではそれが気遣いに変換されている。

みっつめが厄介で、わざと残している。荷物がある限り、連絡する口実が残るから。復縁の芽を細く長く保つための、置き土産みたいなものさ。

どれに当てはまるかで、こちらの出方は少し変わる。共通しているのは一点だけ。相手はこの件を、締め切りのないタスクだと思っている。締め切りのないタスクを、人間は永遠にやらない。

放置しているあいだ、あなたが払っているもの

部屋のスペースが減る。これは見えるほうの負担。

見えないほうが、実は重い。玄関に元カレの板があるうちは、新しく好きになった人を部屋に呼べない。イベントで知り合った男性と三回目のデートまで進んだのに、家に呼ぶ段になって固まった女性がいた。理由を聞いたら、クローゼットに元カレのスーツが二着かかったままだと。(それ、そろそろ限界じゃないの…)

もう一つ、じわじわ削られるのが自己評価。取りに来ない、返事が来ない、既読だけつく。この繰り返しは、いつのまにか自分の価値の話にすり替わっていく。私って彼にとってその程度だったのかな、と。

違うから、それ。相手の腰が重いだけの可能性がめちゃくちゃ高い。彼の腰の重さを、自分の値札と読み違えないでほしい。

催促の連絡は、感情を抜いて事務にする

うまくいかない人のLINEには共通点がある。長い。優しすぎる。そして期限がない。

未練を疑われたくない一心で、前置きをたっぷり書いてしまうんだよね。元気にしてる、急にごめんね、忙しいと思うんだけど。前置きが長いほど、相手は用件を後回しにする。読むのに体力がいる文章は、読まれないまま夜をまたぐ。

逆に、さっさと片付いた人たちのLINEは判で押したように短い。完全に事務連絡の顔をしている。荷物の話は気持ちを伝える場ではなく手続きだと割り切ったほうが、結果的に早く終わるよ。

型は三つだけ。用件、選択肢、期限。相手に考える余地を渡さないのがコツ。

期限をどのくらいに置くかは悩みどころで、現場の感覚だと二週間から一ヶ月あたりが落ち着く。三日は圧が強すぎて反発を招くし、二ヶ月は忘れられて終わる。相手が遠方に住んでいるなら、少し余裕を持たせておくといい。

状況別、そのまま使えるLINE例文

円満に別れた相手へ。

お疲れさま。部屋の整理をしていて〇〇の荷物が出てきました。今月中で取りに来られる日ある?難しければ着払いで送るので、住所だけ教えてください。

短いでしょ。取りに来るか送るかの二択にしてあるのがポイント。人は自由記述より選択式のほうが圧倒的に返信が速い。

音信不通に近い相手へ。

ご無沙汰しています。うちに〇〇の荷物が残っているので、処分の前に確認だけさせてください。今月末までに返事がなければ、こちらで整理します。

冷たく見える?いや、これでちょうどいい。期限のないお願いは、無視されるためにあるようなものだから。

自分から振った側で、気まずさが残っている場合。

前に話してた荷物のこと、そのままになっててごめん。着払いで送るのと実家宛てに送るの、どっちがいい?

謝罪はひとことで足りる。長い謝罪は、返信の負担をまるごと相手に渡してしまう。

相手に新しい恋人がいるらしい場合。

〇〇の荷物、宅配で送ります。受け取りやすい住所と時間帯だけ教えてください。

会う選択肢を最初から消しておく。相手への配慮でもあるし、自分を守る線引きでもあるんだよね。

同棲を解消して、荷物が大量に残っている場合。

残っている荷物、段ボール三箱分あります。〇日に業者に集荷を頼むので、それまでに取りに来られる日があれば教えてください。日程が合わなければ着払いで送ります。

数と日付を出す。ここを曖昧にすると、相手は永遠に見積もりを始めない。

家具や家電など、送れないサイズの物が残っている場合。

〇〇の冷蔵庫、うちでは使わないので〇日までに引き取ってほしいです。難しければ処分費用はこちらで出して手放します。それで大丈夫か返事だけください。

処分費まで提示すると話が一気に前に進む。数千円で数ヶ月のモヤモヤが消えるなら、正直、安いほうさ。

取りに行くと言ったきり来ない相手へ。

先週話した荷物の件、日程どうなりそう?決められないようなら着払いで送っちゃうけど、それでいい?

責めない。ただ、決定権をこちらに引き寄せる。

合鍵だけが返ってこない場合。

鍵の件だけ確認させて。〇日までに返してもらえない場合は鍵を交換します。費用の話は後日で大丈夫。

これは待たないほうがいい類のもの。防犯の話に切り替えて構わないよ。

LINEをブロックされている場合。

(メールまたはSMSで)荷物の件で連絡しています。〇日までに返信がなければ、登録の住所へ着払いで発送します。

共通の友人に頼むのは最終手段。人を挟むほど話は伝言ゲームになるし、あとで気まずさが増える。

一通目に返事がなかったときの二通目。

先日の荷物の件です。〇日までに連絡がなければ、着払いで送ります。

催促を重ねるより、実行の予告に切り替える。三通目は打たない。ここまで来たら、言葉ではなく行動の番だから。

送らないほうがいい一文

元気にしてた?で始まるやつ。用件がぼやけて、返信が雑談待ちのモードになる。

いつでもいいから取りに来て、も危ない。いつでもいいは、いつまでも来ないと同じ意味さ。

会って渡したいな、も要注意。目的が荷物から会うことにすり替わって伝わる。復縁を狙うならまた別の設計の話で、片付けたいならここは我慢どころ。

夜中の長文は言うまでもないよね。書くのは自由、送らないのも自由。下書きに置いて朝読み返すと、たいてい消したくなる(笑)

返事が来ないときの、三つの出口

着払いで送るのが一番現実的。相手が受け取りを拒否すれば荷物は戻ってくるけれど、送ったという記録は残る。この記録が、あとで効いてくる。

実家宛てに送るという手もある。効き目は強い。強すぎて関係が完全に断ち切れる覚悟がいるけどね。

保管の期限を伝えて待つ、という選択も悪くない。ただし期限は口約束ではなく、文字で残すこと。LINEでもメールでも、日付が確認できる形にしておく。

自分の判断で捨てる前に、ここだけは

ここは正直に書いておきたい。

他人の所有物を無断で処分すると、こちらが損害賠償を求められる可能性がある。荷物の価値が高いほどリスクは上がる。ブランド品、パソコン、楽器、このあたりは特に慎重に。

リスクを下げる手順としては、処分する意思を文字で通知して、返答の期限を設けて、そのやりとりを消さずに残しておくこと。処分前に荷物の状態を写真に撮っておくのも効く。

それでも法的に完全な安全が保証されるわけではない。法律の専門家ではないので、ここは断言しない。高価な物が含まれるなら、弁護士や自治体の無料法律相談で一度確認してほしい。

古びた衣類や消耗品くらいであれば、通知と期限を踏んだうえで整理してしまう人が多い、というのが現場で見てきた実感。

荷物を返すのは、主導権を取り戻す作業

送り出したあと、みんな似たことを言う。部屋が広くなったより先に、頭の中が静かになった、と。

ずっと待っている側は、生活のリズムを相手に握られている。連絡が来るかもしれないから予定を空けておく。あの状態は、思っている以上に消耗するんだよ。

玄関に板を置いていた彼女は、結局、着払いで送った。返事は来なかった。荷物も戻ってこなかった。それだけの話。 数週間後のイベントで会ったとき、彼女はけろっとしていた。(あれ、こんなに笑う人だったっけ) 玄関、めちゃくちゃ広くなりましたよ、と言って笑っていた。

気持ちが追いつくのを待たなくていい。順番は逆でも成立する。手を動かしたあとから、心がのそのそついてくる。

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