料理教室で本当に出会えるのか、現場で見た実態
うちのイベントに来てた30代の女性。Aさんとしておくね。彼女、パーティー型の婚活が本気で苦手だった。名刺交換みたいに次々と人が回ってくる、あの空気に飲まれちゃうタイプ。ところが料理を挟んだ回だと、別人みたいに喋る喋る(笑)。玉ねぎのみじん切りで手こずってる男性に、それ猫の手ですよ〜ってツッコんで、そこから会話がころころ転がっていった。あれ、この子こんなに喋るんだって、運営側がびっくりしたくらい。
何が起きてたか。手が動いてると、目を合わせ続けなくていいんだよね。沈黙が怖くない。まな板の上に共通の話題が最初から乗っかってる。この状態がとにかくデカい。相手のスペックを探り合う面接みたいな空気とは、まるで別物なわけ。
もちろん、出会えなかったパターンもちゃんとある。淡々と自分の作業だけこなして、完成した料理を黙々と食べて、さっと帰る。それだと、隣に運命の人がいても素通り。教室に通うこと自体がゴールになってると、あっさりそうなっちゃう。
出会えるかどうかは、教室の形式と、その人の動き方。その2つで七割は決まる感覚がある。裏を返せば、そこさえ押さえれば、料理の腕とかルックスは思ってるほど効いてこない。
料理できないと婚活は不利?その思い込み、たぶんズレてる
料理できない、だから選ばれない。この思い込み、根深いよねぇ。特に女性で、今どき家庭的って武器になるの?って揺れてる人、めちゃくちゃ多い。男性側は男性側で、料理できたら結婚相手として点数上がるっしょ?って、密かに気にしてたりする。
ここ、男女で少し温度が違うのがおもしろいとこ。女性は家庭的さを求められる圧に疲れてて、男性はスキルで加点したい。でも現場で見てきた感触だと、ジャッジされてるのは腕そのものじゃないんだよね。手際の良し悪しより、失敗したときにどう笑えるか。焦げた卵焼きを見せて、もうこれ炭ですけど?ってケラケラ笑える人のほうが、圧倒的にモテてた。
心理学の世界に、ランチョン・テクニックって呼ばれる考え方がある。おいしいものを食べてる最中は、目の前の相手にも好意的な気持ちになりやすい、というやつ。食と好意って、思ってる以上にくっつきやすいらしい。つまり腕前は関係ない。同じ鍋を囲んで、同じ味に、うわしょっぱ!って笑い合う。その体験のほうが、レシピどおりの完璧な一皿よりずっと心に残る。
料理できない人が料理教室に行くのは、矛盾でもなんでもないってこと。むしろ、できない者同士のほうが案外すっと距離が縮まったりする。完璧に作れる人の隣で、私も全然ダメですって笑い合えたら、そこにはもう小さな共犯関係が生まれてるでしょ。
なぜ今、料理婚活に人が流れているのか
アプリ疲れ。この一言に尽きる部分がある。
スワイプで消耗して、スペックの比較に疲れて、会う前のやり取りだけでヘトヘト。そういう人が、料理教室みたいなオフラインの場にじわじわ戻ってきてる。画面越しじゃなく、生身で、人として会いたい。その気持ち、痛いほどわかるなぁ。
もうひとつ大きいのが、婚活してますって顔を、周りにも自分にもしたくない心理。これが意外と根っこにある。料理教室なら、誰かに聞かれても趣味で通っててで済むじゃん。婚活パーティーのドアはやたら重いのに、料理教室のドアはわりと軽い。趣味の延長で、気づいたら気になる人がいた。この物語を、みんなどこかで欲しがってる。
正直言って、この言い訳が立つ感じはかなり強い。ガツガツしてないのに、ちゃんと出会いの母数はある。必死さを見せずに済むのに、下心はしっかり満たせる(笑)。そのちょうどいいバランスが、今の空気にハマってるんだよね。
出会える教室と、そうじゃない教室の見分け方
ここ、めちゃくちゃ大事なとこ。同じ料理教室でも、出会いにつながる場とそうじゃない場、びっくりするくらいはっきり分かれる。
見るべきは三つ。ペアやグループで作る形式か、少人数か、そして男女比。
黙々と自分の分だけ作る個人ワーク型は、正直きびしい。隣と喋る隙間がまるでない。逆に、2〜4人で1品を仕上げるスタイルだと、役割分担が自然に生まれる。じゃあ私が切る係やるね、はいじゃあ炒めるの任せた!みたいなやり取りが勝手に湧いてくる。わちゃわちゃした空気の中でこそ、その人の素の性格がにじみ出るんだよね。段取りのいい人、慌てる人、フォローが上手い人。作業してるだけで人柄が透けて見えるの、けっこうすごくない?
男女比も無視できない。女性ばかりの回に一人で飛び込んだ男性が、いたたまれなくて二度と来なかった、なんて場面も見てきた(泣)。婚活や恋活をはっきり打ち出してる教室、あるいはそういうテーマの単発イベントを選ぶほうが、母数のミスマッチは起きにくい。一方で、レベル別で中〜上級者向けって書いてある継続講座は、腕を磨きたいガチ勢が集まりがち。出会い目的で飛び込むと、温度差でちょっと浮くこともある。
料金だけで選ぶのも危ないよ。安いから、家から近いからで決めて、蓋を開けたら出会いゼロの環境だった…。これ、あるあるなんだよなぁ。初心者歓迎、単発参加OK、この2つが書いてある教室から覗いてみると、ハズレは引きにくい。
会話が苦手な人こそ、料理教室が向いてる
人見知りだから出会いの場は無理、って端から諦めてる人。ちょっと待って。会話が苦手な人ほど、料理教室とは相性がいいよ。
初対面って、手ぶらで向き合うとほぼ地獄でしょ?話題を必死で探して、しーんとした沈黙が流れて、そわそわ…。あの気まずさ、思い出すだけで胃がキュッとなる(笑)。
でも目の前に食材があると、話すことが最初から用意されてるんだよね。それ、どのくらいの大きさに切るんですか?で会話がスタートできる。手を動かしながらだから、沈黙が沈黙として気にならない。共同作業が、緊張のほぐし役を勝手に引き受けてくれるわけ。
うちのイベントでね、自己紹介タイムは緊張で一言も喋れなかった男性が、鍋をかき混ぜ始めた途端、隣の女性と味付けの相談で盛り上がってた、なんてこともあった。手が先に動くと、なぜか口も動きだす。不思議とそういうもんなの。
会話上手じゃなくて全然いい。むしろ相手の作業をさりげなく手伝えたり、聞き役に回れたりする人のほうが、料理の場では好かれてたりするから。喋りのうまさより、そっちのほうがよっぽど武器になる。
苦手を武器に変える人、台無しにする人
同じ料理できませんでも、言い方ひとつで印象がまるっきり真逆になる。
魅力に変えてた人は、できないことを隠さなかった。包丁、猫の手が限界ですって正直にさらけ出して、教わり上手だった。教えてもらう側に回ると、相手は頼られて悪い気がしないんだよね。人って、頼られると距離を詰めたくなる生き物。この流れをわざとらしくなく自然にやれる人が、とにかく強かった。
台無しにするパターンも、たっぷり見てきたよ。できない自分にイライラして黙り込む。プライドが邪魔をして質問できない。あと男性にわりと多かったのが、聞いてもないのに料理知識をぐいぐい披露しちゃう人。(あー、それ言っちゃうか…)って、見ててこっちがハラハラした。相手、あきらかに引いてたもん…。あれは切なかったなぁ。
連絡先の交換も、焦りは禁物。作業の真っ最中にいきなりLINE教えては、正直かなり重い。片付けをしながら、この食材どこで買えるのか今度教えてくださいくらいの温度が、ちょうどいいんだよね。次につながる口実を、料理そのものがちゃんと用意してくれてる。無理にキメにいかなくても、鍋と食材が勝手にお膳立てしてくれるってわけ。
料理教室が万能ってわけじゃない。効率だけを最速で求める人には、正直、別の手段のほうが向いてるかもしれない。ただ、アプリのスワイプに心が削れて、ガツガツした婚活にどうしても馴染めなくて、料理も別に得意じゃない。そんな人にとって、料理教室は思ってるよりずっと優しい入り口になる。焦げた卵焼きひとつで笑い合える相手が、案外すぐ隣にいたりするからさ。

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