居酒屋の2軒目、向かいに座った彼女の目がとろんとしてきた。
話しかけても返事が短くなって、いつの間にかテーブルに肘をついてうとうとしている。えっ、つまんなかった?俺のせい?そんな不安が頭をよぎった経験、ある人は多いんじゃないかな。飲み会やバーベキューのあと、「あの子が眠そうにしてたんですけど、脈なしですか?」って聞いてくる男性は後を絶たない。
酔うと眠くなる女性は、なぜ眠くなるのか
そもそもの話をしておくと、女性はアルコールの分解速度が男性より遅い。体内の水分量と酵素量の違いで、同じ量を飲んでも血中アルコール濃度が高くなりやすい。だから「この子お酒弱いな」と感じる場面は、生理的なレベルで仕方のないことだったりする。
でもそれだけじゃない。
眠気には「防衛反応の解除」という側面があって、緊張している相手の前では人間は眠れない。ライオンの隣で眠れないのと同じで、脅威を感じている相手に対して脳は覚醒し続けようとする。つまり、うとうとしているということは少なくとも「この人の前なら気を抜いていい」という無意識の判断が働いているということ。
だからといって「脈あり確定!」とはならないけれど、少なくとも嫌われてはいない。それだけでもだいぶ違う情報じゃないかな。
「眠い=脈なし」と思い込んで後悔した男性の話
うちのイベントに半年ほど通っていたKさん(32歳・営業職)の話。
3回目の飲み会で、ずっと気になっていた女性と隣の席になれた。序盤は普通に話せていたのに、1時間を過ぎたあたりから彼女の目が細くなってきた。笑顔は変わらないけど、返事がだんだん短くなって、気づいたら目を閉じている時間が増えていた。
(あ、俺の話つまんなかったんだ…)とKさんは確信した。席を立ってトイレに行き、そのまま帰ろうとしたくらい。
結局残って最後まで一緒にいたんだけど、彼女が帰り際に「今日楽しかった、また来るね」とLINEを交換を求めてきた。翌朝「昨日寝ちゃってごめんなさい、でも安心しちゃった笑」というメッセージが来て、Kさんは駅のホームで固まったらしい。
(そういうことか…!)って、胸の奥がじわっと温かくなった瞬間だったって本人が言ってた。
脈ありサインの眠さ、脈なしの眠さ、何が違う
ここが一番知りたいところだと思う。正確に区別できるとは言えないけど、現場を見てきた感覚で言うと、いくつかの違いがある。
体の向きと距離感。眠くなりながらも体があなたの方向を向いている、肩や腕が触れる距離にいる、これは安心と親密さのサインとして読める。逆に体が正面から逸れて、スマホをいじりながらうとうとしているのは、あまり良い状態とは言えない。
あとは、眠る前と眠った後の態度。好意のある相手に対してうとうとしてしまった女性は、たいてい後から少し恥ずかしがる。「ごめん、寝てた?」という自己申告や、翌日のフォローLINEがある場合は、むしろ距離が縮まっているサインのことが多い。
何もなかったように振る舞われる場合は…まぁ、そっちはちょっとだけ期待値を下げておいた方がいいかもしれない。
女性が「酔うと眠くなる自分」をどう思っているか
これ、男性がほぼ考えていない視点だと思う。
眠くなる女性側も、実はけっこう気にしてる。「だらしないと思われたかな」「つまらいやつって思われたかな」という心配は、お酒の席の翌朝に頭をよぎることが多い。
うちのイベントで知り合ったMさん(28歳)は、「好きな人の前だとなぜかいつも以上に酔いが回る気がする」と言っていた。緊張とお酒が重なると疲弊しやすいし、逆に打ち解けてきた瞬間に力が抜けて眠くなる、という経験をする女性は意外と多い。
酔うと眠くなる体質は変えられないことも多い。だからこそ、男性側がそれをどう受け取るかで、その夜の印象がまるごと変わる。
じゃあ、眠くなった彼女にどう接すればいいの
まずやってはいけないのは、会話を無理に続けようとすること。ぐいぐい話しかけ続けると、彼女の中に「気遣いのない人」という印象が刻まれる。しゃべりたい気持ちはわかるけど、眠そうなときに「ねえ聞いてる?」はマジでNG。
声のトーンを少し落として、無理に会話しなくていいですよ、という空気を作ること。「ちょっと休んでて」の一言がスマートに機能することがある。そのとき隣にいてあげるだけで、体温を感じる存在として記憶に残る。
帰りのタイミングも大事。眠そうだからと早々に「帰る?」と言ってしまうと、「追い出された」感を与えることがある。本人の様子を見ながら、「もう少し休んでから一緒に出ようか」くらいの余裕を持って声をかけると、「ちゃんと見てくれてた」という記憶になる。
送り届けるときは、くどくど連絡先を聞くより、自然な流れで「また来てね、LINE教えて」がちょうどいい。泥酔状態で求めるのは印象を下げるだけなので、そこはタイミングを見極めてほしい。
翌日のLINEが、実はすべてを決める
眠くなった翌日、女性はそこそこな確率でソワソワしている。「失礼なことしなかったかな」という不安と、「優しくしてもらえたな」という感謝が混在している状態。
この24時間以内に「昨日楽しかったです、また飲みましょう」くらいの短いメッセージを送ると、その不安がすっと溶ける。ネコかぶった重たい文章より、普通にさらっとした一言の方がいい。「ちゃんと帰れた?」だけでも十分だったりする。
逆に何も連絡が来ないと、「やっぱり引かれたのかな…」という気持ちで固まっていく。機会を逃す男性がここで本当に多い。
安心させてくれる人が、結局「また会いたい」と思われる
うちのイベントで2年かけてカップルになった2人を何組か見てきたけど、共通しているのは「この人の前だとなぜかリラックスできる」という感覚が先に芽生えていること。トキドキよりも先に、ほっとする安心感。
眠くなるというのは、ある意味でその安心感の現れかもしれない。お酒の席で無防備に眠れるということは、その人に心を預けていることと紙一重だったりする。
それを「つまんなかったのかな」と受け取るか、「俺のこと安心してくれてるのかも」と受け取るかで、その後の行動がまったく変わる。不安になって距離を置いた瞬間、脈ありだったものが脈なしになることもある。
ふわっとした気持ちは、扱い方次第で育ちもするし、しおれもする。
「眠くなる女性がいるお酒の席」で空気を作れる男性の話
Kさんの話に戻るんだけど、彼はその後もうちのイベントに通って、件の女性と何度か会ううちに付き合うことになった。
付き合った後に彼女に聞いたら「あの日、眠くなっても隣にいてくれたのが嬉しかった」と言ったらしい。「早く帰れって言われると思ってた」って。
そんな理由で?!と最初は思ったかもしれないけど、それが現実なんだよね。派手なアプローチより、眠くなった夜に隣で静かにいてくれた記憶が残る。
お酒の席って、人間のガードが少し下がる場所。そこで受けた印象は、素面の状態より体に刻まれやすい。だから酔って眠くなった夜の「あの人の対応」は、実は恋愛の分岐点になることが多いんだよね。

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