MENU

駐在妻は本当に勝ち組?恋愛・夫婦のリアルと崩壊パターン


夫の海外転勤が決まった瞬間、周りの反応って不思議とふたつに割れるよね。「いいなー!海外生活じゃん!」って羨ましがる人と、「え、仕事どうするの…」って心配する人。でも当の本人は、そのどちらの言葉にもしっくりきていないことが多い。

社会人向けのイベントサークルを運営していると、帰国した元駐在妻や、まさに今駐在中という女性たちと話す機会がすごく多い。そのなかで気づいたのは、「駐在妻=勝ち組」というのは当てはまらなくなってきている。


目次

「勝ち組」という言葉の正体

勝ち組って、誰と比べた話なんだろう。

仕事を続けながら育児している同期と比べて?都内のワンルームで週5出勤している元同僚と比べて?それとも、SNSに映えるご飯や旅行写真を上げてる誰かと比べて?

正直言って、駐在妻という言葉に「勝ち組」が自動的にセットされるのは、「専業主婦+海外在住+夫の収入が高そう」という外側の条件だけ見てるからだよね。でもその中身、知ってる?

イベントで出会ったAさん(30代・帰国済)の話が忘れられない。シンガポール駐在中の3年間、夫の会社の格付けで暗黙のヒエラルキーが存在する日本人コミュニティで、ずっと自分の居場所を探していたって言ってた。「部長の奥さん」「課長の奥さん」という肩書きで呼ばれることに、最初は笑ってたけど、半年もすると胸のあたりがぎゅっと締まるような感覚があったと。名前じゃなくて、夫の役職で存在している自分。それが一番きつかったと、グラス片手にぼそっと話してくれた。


2年目に来る、駐在妻クライシス

渡航してすぐは正直、テンションで乗り越えられるんだよね。新しい環境、異国の空気、非日常の連続。でも1年が過ぎて、生活に慣れてきたころに、ふわっとした空白感が来る。

これを勝手に「駐在妻クライシス」と呼んでいるんだが、実際にイベントで話を聞いた複数の女性が、口を揃えて「2年目がいちばんきつかった」と言っていた。観光もし尽くした、友達との連絡も減ってきた、夫は相変わらず忙しい、子どもがいない場合はとくに時間が余る。その時間の使い道を間違えると、思わぬ方向に気持ちが動く。

帰国後のイベントに参加してくれたBさんは、「現地の語学学校で知り合った男性と、気づいたら毎日LINEしてた」と話してくれた。浮気とかそういうことじゃなくて、ただ「自分の話を聞いてもらえる人がいる」というだけで、毎朝スマホを開くのが楽しみになってたって。その時の自分の感情を「あれは孤独の副作用だった」と表現したのが、すごくリアルだった。

恋愛感情と、つながりへの渇望は、似た顔をしている。孤独な環境に置かれると、どっちかわからなくなることがある。それは弱さでも異常でもなく、人間の自然な反応に近い。


夫婦のすれ違いは、海外で加速する

海外に来ると、夫婦の時間が増えると思われがち。実際は逆のケースも多い。

夫は現地でのポジション確立に必死で、接待・残業・週末の出張も珍しくない。妻は日本語の通じない環境で、日々の買い物・手続き・子育てをこなしながら、精神的に孤立していく。

ふたりが同じ国にいるのに、見ている景色が全然ちがう。

Cさん夫婦(タイ・バンコク在住3年)のケースは、帰国後のイベントで聞いた話のなかでも、かなり生々しかった。夫が現地スタッフとのやりとりに充実感を感じている一方、Cさんは日本語が通じるスーパーを探して往復1時間かけて買い物していた。夫に「今日何してた?」と聞かれて、思わず「別に」と答えてしまったって。言葉にしようとすると、全部が些細に聞こえる気がして、黙るほうが楽になっていったと言っていた。

そのすれ違いがじわじわ積み重なると、帰国後に一気に噴き出す。実際、駐在期間中は維持していた夫婦関係が、帰国後1〜2年で崩壊するケースは珍しくない。現場で話を聞いていると、「日本に戻ってから離婚した」という話は、驚くほど頻繁に出てくる。


夫の浮気リスク

海外赴任中の夫の浮気リスクは、残念ながら低くない。これは道徳の話じゃなくて、環境の話。接待文化が強い国、現地スタッフとの距離感が近い職場、夜遅くても一人で行動できる自由。妻から物理的・精神的に距離が生まれている状況で、そこに「自分を必要としてくれる誰か」が現れると、人間の歯止めは案外あっさり外れる。

でも同時に、「夫が浮気しているかもしれない」という不安だけで検索し続けることのダメージも、かなり大きい。疑心暗鬼のまま何年も過ごした女性が、「結局何もなかったけど、あの期間で夫への信頼がなくなった」と話していたのを聞いて、ぞわっとした。疑い続けることで、本人が関係を壊していくことがあるんだよね。

予防策として現実的なのは、定期的に一緒に食事をする時間を意図的につくること、夫の仕事の話を「ちゃんと聞く」姿勢を維持すること。それだけで、夫婦間の情報格差が縮まる。完璧な方法なんてないけど、日常の接触頻度が、関係の温度を保つ。


コミュニティの息苦しさ、その正体

駐在妻のコミュニティは、外から見ると優雅に映る。お茶会、ランチ会、観光ツアー。でも内側にいると、見えないルールがある。

夫の会社の規模、住んでいるエリア、子どもが通う学校。これが会話の端々に出てきて、そこで無意識のランク付けが起きてる。そのゲームに乗れる人は楽しめるかもしれないけど、乗れない人は二重に孤立する。コミュニティにいても孤独、コミュニティに入れなくても孤独。どちらに転んでも孤独っていうのが、すごく構造的な問題だと思う。

Dさん(ドイツ・フランクフルト在住2年)は、日本人コミュニティに馴染めず、現地の語学学校に通うことを選んだ。最初は孤独だったけど、国籍もバラバラで、全員が外国語を学んでいるという同じ立場の中に、居心地のいい関係ができたと話してくれた。「夫の役職を知らない人と話すのが、こんなに楽だとは思わなかった」という一言が刺さった。

自分を肩書きで見ない人と、ちゃんと時間を過ごすこと。それだけで、精神的なコンディションが全然変わる。


アイデンティティの話、これが一番深い

「勝ち組かどうか」より、実は多くの駐在妻が悩んでいるのはここだと思う。

仕事を辞めてついてきた自分は、今何者なのか。

日本にいたときは、職場での役割があって、後輩もいて、自分が何かに貢献しているという感覚があった。それが海外では、夫の妻・子どもの母・コミュニティの一員、という他者との関係性でしか自分が定義できなくなる。

でも帰国後のイベントで出会うたくましい女性たちって、この空白期間に「自分のための何か」を見つけた人が多い。オンラインで仕事を受け始めた人、語学を本気でやって現地就労にこぎつけた人、ブログを書いていたら帰国後にメディアから声がかかった人。何かを「してもらう」立場から、自分が「する」側に少しでも移動した瞬間に、表情が変わるのよね。イベントで初めて会っても、それがわかるくらい、輝き方がちがう。


帰国後に何も残らないという恐怖

「帰国したら、私には何もない」。この言葉、ほんとによく聞く。

3年・5年のブランクをどう説明するか、履歴書にどう書くか、年齢的にもう正社員は無理なのかもしれない。そういう不安が、駐在中からずっと頭の隅に引っかかってる。

でも現実を言うと、帰国後に「思ったよりなんとかなった」という声もそれなりに多い。特にこの数年、海外経験を持つ主婦層へのニーズが広がってきていて、語学力やグローバルな視点を評価する会社も増えてきた。パートやフリーランスという形で再スタートした人が、3年後にはフルタイムになっていたケースもある。

ただ、なんとかなるかどうかは、駐在中に何をしていたかにある程度かかっている。何もしないで帰ってきた3年と、少しでも自分の動ける範囲で何かをやり続けた3年では、帰国後の「立ち上がり速度」がちがう。それは経歴の話だけじゃなくて、自己肯定感の話でもあるよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

社会人イベントサークル『Lien -リアン-』

広告代理店勤務を経て、社会人コミュニティサークルを立ち上げ。現在は20代後半〜40代を中心に、年間50回以上のイベント(メンバーの誕生日会、花見、クルージング、クリスマス等)を主催。

これまで2000人以上の男女の「出会いの瞬間」を最前線で観察。単なるマッチングではなく、「コミュニティの中で愛される男の立ち回り」を独自に理論化。

社会人の恋愛は、テクニックより場と空気が9割
運営側だからこそ届く「女性メンバーからの本音のクレーム」や「絶賛の声」をベースにした、忖度なしの恋愛・コミュニケーション術を発信中。
アプリに疲れた社会人に活力を!

イベントは
GOTANDA G+ ライブカフェ&バー
141-0031 東京都品川区西五反田2-5-2 五反田東幸ビル2F
にて開催
詳しくはお問い合わせまで

コメント

コメントする

目次