サークルで参加者に小さな自己紹介カードを書いてもらうイベントの時もある。
名前と職業、それから好きな色。
たった三つの欄なのに、色の一行がびっくりするくらい効くんだよね。
赤と書く人は一割いるかいないか。
なのにその一割が、会場の空気を先に動かしていく。
乾杯のあと最初に席を立つのも、初対面でLINE交換を切り出すのも、だいたい赤の人。
赤色が好きな人の性格、会場で見えた共通点
迷う前に、もう動いている
ゲーム会で毎回起きる光景があります。
ルール説明が終わった瞬間、じゃあ私からいきます!と手を挙げる人。
カードを見ると、色の欄に赤。
ほぼ外れないの、これ。
色彩心理の世界で、赤は昔から行動と情熱の色とされてきました。
好きな色と性格のつながりを調べた研究だと、関係は弱めとも言われています。
それでも現場で見る限り、赤と書く人の初速はやっぱり速い。
考えてから動くというより、動きながら考える。
日本酒会で知り合った、営業職のケンタさん。
乾杯から二十分で、参加者全員の名前を覚えてました。
(どういう記憶力…)と横で見ていて、ちょっと引いたくらい。
感情が顔に出る、良くも悪くも
人狼ゲームで負けたときの悔しがり方が派手なのも、赤派の人。
テーブルをバンッと叩いて、くやしい!と本気で言う。
周りは笑ってるし、本人も五分後にはケロッとしてる。
この切り替えの早さ、赤好きの美点だなぁとしみじみします。
裏を返せば、機嫌が顔に出やすいということ。
誰かのズルにすぐ反応するのも、正義感の強さゆえ。
曲がったことが嫌い、という言葉がそのまま服を着て歩いてる感じ。
近くにいると疲れる日もあるけど、嘘がないから信用はできる。
静かな赤好きも、ちゃんといる
赤と書くのに、驚くほど物静かな人がいるんです。図書館勤めのユウトさんがそうでした。
声は小さいし、席替えでも自分からは動かない。けれど好きな色は、迷わず赤。
後で聞いたら、赤は自分がなりたい姿の色なんだと教えてくれました。
今の自分にはない勢いへの憧れ。
服飾心理の研究にも、似た話があります。
なりたい自分に近づくために、色を身につける働き。
赤好きイコール派手な人、と決めつけるとこの人たちを見落とすんですよね。
恋愛では、静かな赤の人ほど内側に熱を溜めているケースが多い。
まさか、あの人が…と周りが驚く告白をするのは、たいていこのタイプ。
カードがなくても分かる見分け方
自己紹介カードがない場面でも、赤好きは持ち物で分かります。
スマホケース、財布、傘、スニーカーの紐。
全身は無難な色なのに、一点だけ赤が差してある。
本人は無意識でも、視線が集まる場所に赤を置く癖があるみたい。
気になる相手の持ち物をそっと見てみると、意外と答えが転がってますよ。
ただ、赤いスマホケースひとつで決めつけるのは早い。
会話の流れで好きな色を聞けるなら、その方が確実。
赤色が好きな人の恋愛傾向
好きになるまでが早い理由
赤派の恋は、走り出しが速い。
三十一歳のアヤカさん。
カタン卓で隣になった男性に、終了前にLINEを聞いてました。
出会ってから二時間。
運営を始めてから見た中でも、最速クラス(笑)。
ぐいぐい来られて怖くなかったのか、後日その男性に聞いてみたんです。
返ってきたのは、嬉しかったけど自分が試されてる気がした、という答え。
赤のアプローチは、受け取る側の自信まで試す速さなわけで。
恋愛心理学には、ドキドキした身体の状態を恋と結びつけやすいという知見があります。
吊り橋効果の話ですね。
赤は見るだけで注意を引き、興奮と結びつきやすい色。
赤を好む人は、その高ぶりを楽しめる人。
だから高ぶりを恋だと認識する速度も速いんじゃないか、というのが私の見立てです。
独占欲と嫉妬という、赤の弱点
情熱の裏側には、必ず影があります。
赤を選ぶ人の影は、独占欲。
交際が始まると、相手の予定を全部知りたがる時期が突然やってくる。
アヤカさんも、付き合った相手の飲み会を毎回気にしてしまうと話していました。
情熱的な恋は気持ちの振れ幅が大きいぶん、不安も一緒に膨らみやすい。
恋愛研究で繰り返し指摘されている点です。
嫉妬を消そうとするより、口に出すタイミングを決めておく方が現実的。
不安になったら、その日のうちに一言だけ伝える。
溜めてから爆発するのが、赤好きの何よりもったいない負け方だから。
赤と赤を同じテーブルにした、私の失敗
運営としてやらかした話も白状しておきます。
赤好き同士なら盛り上がるだろうと、赤の参加者四人を同じ卓にしたことがありまして。
人狼ゲームが始まって十五分。
誰も引かない。全員が仕切りたがる。
空気がざわざわし始めて、気づけば口論寸前。
慌てて席替えを入れました。
赤と赤の恋は、燃えるときは見ていて眩しいくらい燃えます。
でも主導権の取り合いになると、どちらも折れない。
リードしたい人には、リードされて嬉しい人が合う。
穏やかな青や緑を好む人と、赤の人の組み合わせ。
長く続いているのを、何組も見てきました。
相性の話は占いっぽく聞こえるかもしれないけど、ここは主導権の話。
譲れる人がいるかどうか、それだけ。
赤が好きな男性の心理と落とし方
脈ありは行動で見える
赤好きの男性は、好意を隠すのが下手です。
気になる相手ができると、次の予定を自分から決めにくる。
LINEの返信も早い。
二次会では、その女性の隣を自然に確保している。
この三つが揃ったら、脈ありと読んで大丈夫。
逆に、連絡が完全に途絶えたら脈なし。
赤の男性は興味がなくなると、拍子抜けするほどあっさり消えます。
グレーゾーンで引っ張らないのが、この色を選ぶ人の正直なところ。
分かりやすくて助かる反面、消えられた側は結構つらい(泣)。
駆け引きが、いちばん効かない相手
昔、赤好きの女性を食事に誘ったとき、遠回しな言い方をしたんです。
今度なにか美味しいものでも、みたいな。
返事はスタンプひとつ。
あとで彼女から、誘われてるのか分からなかったと言われました。
あの時の自分を、今でも殴りたい。マジで。
これ、赤好きの男性にもそのまま当てはまります。
日本酒会に来ていたある女性が、ケンタさんに既読スルーの駆け引きを仕掛けてさ。
翌週、ケンタさんは別の参加者と楽しそうに話してました。
彼女はしばらくして、駆け引きしたつもりだったのにと悔しがっていたなぁ。
好意には好意で返したくなる、返報性という心の動きがあります。
赤の男性は、この返報性がとりわけ強く働く。
楽しかったです、次も行きたいです、と素直に送る。
たったそれだけで、向こうから次の日程が飛んできますよ。
頑張りを笑わないこと
赤の男性が深く傷つくのは、努力を軽く扱われたとき。
仕事の話を熱く語っている最中に、意識高いねと茶化す。
これだけはやめた方がいい。
他の男性の話ばかりするのも危険で、ライバル視して勝負モードに入ってしまう。
恋愛がゲームになった瞬間、赤の人は勝ちにきます。
そのゲームに勝っても、恋は残らないんだよなぁ。
付き合ってから、喧嘩になったら
赤の男性との交際で、束縛っぽさを感じる女性はわりと多いです。
今日誰と会うの、が口癖になってくる。
支配したいのではなく、自分の熱量に相手が追いついているか確かめたいだけ。
先に予定をざっくり共有しておくと、面白いくらい静かになります。
喧嘩のときは、その場で白黒つけようとしないこと。
赤の男性は勢いで言葉が出るから、三十分後には後悔してる。
一度部屋を出て、戻ってから話す。
結局その方が早く終わるし。
赤が好きな女性の恋愛と、恋が続かない理由
尽くしすぎて疲れる姉御肌
赤好きの女性には、面倒見のいい姉御肌が目立ちます。
初参加の子に自分から声をかけて、飲み物まで取ってきてあげる。
元は参加者だった、うちの女性スタッフも赤派。
片付けが終わる前に、もう誰かの相談に乗っている。
本人はそれが好きでやっているから、止める理由もなくて。
ただ恋愛では、尽くした分が返ってこないと心の帳尻が合わなくなる。
相手はラクだから甘えるだけ。
赤の女性だけが、ある日ふっと疲れてしまう。
熱しやすく冷めやすい、の正体
アヤカさんは、自分の恋がいつも三か月で終わると言っていました。
熱しやすく冷めやすいんですよね、私。
そう笑って話してたけど、聞いていて、ん?と引っかかった。
彼女が冷めたと表現した場面は、どれも相手の反応が薄かったとき。
気持ちを伝えても、温度の低い返事しか返ってこない。
それが続いて、疲れて、撤退する。
冷めたんじゃなくて、片側だけで火を燃やし続けるのに限界がきただけ。
一つだけ、知っておいてほしいことが。
恋愛研究では、燃えるような情熱的な恋は長くは続かないとされています。
一年前後を境に、穏やかな愛情へ形を変えていく。
誰にでも起きる変化です。
赤の女性は、高ぶりが恋の基準になっている。
この移り変わりを、冷めたと誤解しやすい。
静かになった関係を終わりだと決めつけるのは、もったいなさすぎる。
冷めたと思った日は、相手ではなく自分の疲れ具合を先に確かめる。
それで救われた恋を、私は二組知っています。
情熱を、重さにしない伝え方
赤の女性が言われがちな言葉がある。
重い。
言われた瞬間の顔を、数えきれないくらい見てきた。
ズーンと沈んで、その日は二次会に来ない。
カウンセリングの現場で定番の伝え方に、主語を自分にするものがあります。
なんで連絡くれないの、ではなく、連絡がないと私は不安になる。
言っている内容は同じでも、相手が受け取る圧がまるで違う。
二つ目は、先回りする前に相手のペースを一度だけ聞くこと。
週末は何して過ごすのが好き?くらいの軽さで十分。
アヤカさんはこの二つを試して、今は付き合って一年になる相手がいます。
(あの三か月ループはどこへ…)と、受付の裏でこっそり泣きそうになった。
赤の恋愛効果、デートで赤を取り入れるコツ
赤い服の人は魅力的に見える、という実験
海外の心理学実験で、こんな結果が出ています。
赤い服を着た女性は、男性から魅力的だと評価されやすい。
男性を対象にした実験だと、赤を身につけた人は地位が高く見えやすいという結果も。
後の追試では差が小さいと指摘するものもあり、万能の魔法ではありません。
とはいえ赤が視線を集める色だということは、フロアを見渡せば疑いようがない。
赤い口紅の人には、まず目が行く。
それが、目の前で起きていること。
全身赤で失敗した、マキさんの話
立食パーティーに、頭から足まで真っ赤なワンピースで来た二十九歳のマキさん。
めちゃくちゃ綺麗だったのに、誰も近づかない。
男性陣が、あの人はちょっと自分には…と尻込みしてしまって。
ああ、強すぎる…と、会場の隅で頭を抱えました。
次の回、彼女は黒のワンピースに、赤い靴と赤いリップだけで来ました。
前回ゼロだった声かけが、二次会で隣の席の取り合いになるほどに。
赤は面積で殴る色じゃなくて、一点で刺す色。
この目で何度も確かめた、私なりの答えです。
赤が苦手な人こそ、小さな赤を
赤なんて派手で無理、と首を振る人もいます。
そういう人ほど、小さな赤が効きます。
ヘアゴム、靴下、ネイルの一本だけ。
自分でも意識しないくらいの赤が、相手の視線をパッと止める。
男性なら、腕時計のベルトやソックスくらいでいい。
ケンタさんは、赤いソックスの日だけ女性から話しかけられると豪語してました。
本当かどうかは、正直言って分からない(笑)。
彼がその日、いつもより機嫌よく動き回っていたのは確かで。
赤の効き目は、相手に向けたものより、自分の背中を押す方が大きいのかもしれません。

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