金曜の夜、開いた立食イベントの帰り道。
片づけを手伝ってくれていたダイキさんが、段ボールを抱えたまま小声で聞いてきました。
「ミキさん、俺の話めっちゃ笑ってくれてたんですけど…あれって脈ありですかね」
はぁ…出た。
うちの社会人サークルをやってきて、この質問を何十回受けたかわからない。
気持ちは痛いほどわかるんだよね。
自分の話でケラケラ笑ってくれる人がいると、その日一日がぱっと明るくなる。
帰りの電車で、笑っていた顔をリピート再生しちゃうし。
その裏で、勘違いだったら恥ずかしすぎるという不安もセットでついてくるでしょ?
笑ってくれるだけでは、まだ何も決まらない
会場で一番よく笑っていた人の正体
ミキさんはその日、ダイキさんの話だけで笑っていたわけじゃなかった。
受付の位置から見ていると、司会の微妙なギャグにも笑っている。
隣のテーブルの自己紹介にも、同じ温度で。
いわゆる笑い上戸。
本人に後日聞いたら、初対面の場では笑っておかないと不安になるそうで。
好意ではなく、彼女なりの防具だったわけ。
一方で、ダイキさんの話にそこまで笑わなかったハルカさんという人がいて。
笑う代わりに「それ、いつの話ですか」と聞き返していたんですよね。
3か月後、二人が並んで会場に入ってきたときは、正直言ってスタッフ全員がひっくり返りました!
笑いの量と好意の量は、意外と比例しない。
うちの会場で何度も見てきた結論です。
笑いは会話の句読点でもある
人の笑いを観察した心理学の研究があって。
大半はジョークへの反応ではなく、会話をなめらかに進める合図なんだそう。
面白くなくても笑う。
そっちのほうが多数派なんです。
女性が男性の話に笑うのは、会話を続けてもいいという意思表示。
恋愛感情を示す専用の信号ではないんですよ。
だから見るべきは笑いそのものより、笑った直後の3秒。
ダイキさんの話が終わるやいなや、ミキさんの目はもう次のグラスを探していた。
ハルカさんは笑わないぶん、彼の顔から視線を外さなかった。
視線がこちらに残るか、次の話し相手を探し始めるか。
温度差はそこに出ます。
女性がよく笑う理由は、だいたい4つに分かれる
性格で笑う人
ミキさんがこのタイプで、よく笑う女性と聞いてまず浮かぶ顔。
子どものころから笑いの沸点が低くて、誰の話にも体ごと反応する。
好意の証拠にはならないけれど、一緒にいて楽な人が多いのも事実。
こういう人が場の温度を上げてくれるので、運営としてはありがたい存在。
その笑顔を独占できていると思った瞬間に、勘違いが始まる。
見分けたいなら、あなた以外の男性と話しているときの顔を横目で盗み見ればいい。
同じ顔なら、それが彼女の標準装備。
場を回すために笑う人
幹事役や接客業の女性に多いパターン。
会話が止まるのが怖くて、沈黙を埋めるように笑います。
うちの受付を手伝ってくれる常連のアヤさんがまさにこれ。
初参加の男性が固まっていると、先回りして笑ってあげてるんですよ。
「笑っておけば相手が話しやすくなるから」というのが本人の言い分。
優しさであって、恋ではない。
緊張をごまかす笑い
初参加の女性によく出る笑い方です。
話の中身に関係なく、間が空くたびに小さく笑う。
目が泳いでいたり、笑ったあとに髪を触ったりしていたら、ほぼ緊張。
ここを脈ありと読むと痛い目を見るし。
ただ、あなたと話すときだけ肩の力が抜けて笑いの質が変わるなら、話は別ですよ。
好意があって笑う人
本命に向けた笑いは、量より質が違います。
声が少し高くなる、笑いながらこちらの目を見る、笑い終わっても口角が下がらない。
このタイプは、笑いのあとに必ず自分から何かを足してくる。
質問、相づち以上のひとこと、自分の似た失敗談。
笑いで終わらせないのが特徴なんだよなぁ。
愛想笑いと本気の笑いは、目と足と余韻で見分ける
目尻が動いているか
本気で笑うと、目の周りの筋肉が勝手に縮んで目尻に小じわが寄ります。
ここは意識して動かしにくい筋肉なので、作り笑いだと口だけが笑って目は開いたままになる。
表情の研究でずっと前から言われていることだけど、会場で見ても実際そう。
乾杯のときに注意して見ていると、目が笑っている人と口だけの人がはっきり分かれる。
最初のころは全員が脈ありに見えていて、そのたびに空回りしていました。
社交辞令の笑顔は写真に撮ると目が笑っていないので、集合写真を眺めるとすぐわかりますよ。
つま先とスマホの向き
BBQイベントで、サキさんという女性がある男性の話にずっと笑顔を向けていたことがありました。
足元を見ると、つま先は完全に別のテーブルを向いていて、片手のスマホが胸の前から離れない。
後日、彼女が何気なく教えてくれたのが「話が長くて…でも笑っておかないと気まずいじゃないですか」という本音。
はい、愛想笑いの見本!
体は口より正直で、興味がある相手にはつま先も膝も自然に向く。
出口の方向を向いたままの笑顔は、退席のタイミングを探している笑顔です。
笑いの余韻が残るか
本気で笑ったあとは、すぐに真顔へ戻れません。
口元がしばらくゆるんだままだったり、笑いの息がこぼれたりする。
声も同じで、本気の笑いは息が先に漏れて声があとから裏返る。
愛想笑いは声だけが先に出て、笑い終わった瞬間にスイッチが切れたみたいに表情が戻るんですよ。
イベントの記録動画を見返すと、真顔に戻るまでの時間がまるで違う。
誰にでも笑う女性が、本命にだけ見せる3つの違い
笑ったあとに質問が返ってくる
さっきのアヤさん。
誰にでも笑う彼女が、去年の秋ごろから突然、一人の男性にだけ違う反応をしていたんです。
笑ったあと、「それでどうなったんですか」と身を乗り出す。
興味がない相手には、笑って、うなずいて、終わり。
質問は相手の時間をもっと欲しがる行為だから、ここで差が出ます。
LINEでも同じで、スタンプだけで終わるか、質問で返ってくるかを見れば十分。
自分の話を差し出してくる
好意がある相手には、人は自分の弱みや失敗談を先に見せたくなります。
心理学で自己開示と呼ばれる動きで、片方が打ち明けると相手も打ち明け返す往復が始まる。
アヤさんはその男性にだけ、転職に失敗した話をしていました。
受付で3年一緒にいた私ですら聞いたことがなかった話(ちょっと寂しかった…)。
笑いに加えて、自分の中身を渡してくるかどうか。
愛想では絶対に出ないサインだと言い切れる。
誘いに日付が返ってくる
最後の関門が日付。
「今度ごはんでも」に対して「いいですね」だけなら、まだ社交の範囲。
「来週の水曜なら空いてます」と具体的な日付が返ってきたら、彼女はその予定を自分の生活に組み込む気がある。
返事が来るまでの時間より、返事の中身を見る。
忙しいを理由に2回続けて流されたら、笑顔がどれだけ多くても脈なしと読んで引き際です。
ちなみにアヤさんと例の男性は、今年の春から二人でうちの受付をやってます(笑)。
笑ってくれる相手と、笑いのツボが合う相手は別
片方向の笑いと、同時に起きる笑い
笑ってくれるは片方向。
あなたが出して、彼女が受け取る。
笑いのツボが合うは双方向で、ひとつの出来事に二人が同時に吹き出す。
相性はここに露骨に出ます。
何を笑えるかには、その人が何を面白がれて、何を笑ってはいけないと思っているかが透けて見えるから。
カップルが一緒に笑っている時間の長さが、関係への満足度と結びつくという研究報告もあるし。
どちらかが笑わせ続ける関係より、気づいたら二人で笑っている関係のほうが長持ちしやすいんだよね。
同じ瞬間に吹き出したふたりのその後
3年前の謎解きイベントで、司会が景品のマグカップの説明を噛みまくったことがあって。
会場が静まり返る中、離れた席の男女が同時に吹き出した。
それがユウキさんとナナさん。
あの時まで会話すらしていなかった二人。
帰り際にどちらからともなく話しかけ合って、今は結婚して子どもがいます。
私が仲介したわけでも何でもない。
同じものを面白がれる人同士は、出会ってからの距離の詰まり方が異様に早いんです。
まさかの展開すぎて、スタッフの間では今も語り草。
笑いが合っても生活リズムが合わずに別れたカップルも知っているから、ツボの一致は入口であって保証にはならない。
勘違いで玉砕しないためのアプローチ
笑わせる側から、聞く側へ
笑ってもらえた男性がやりがちなのが、次も笑わせなきゃと芸人モードに入ること。
ケイさんは2回目のイベントで、前回ウケた話をそのままもう一度やりました。
返ってきたのは乾いた笑いだけ(泣)。
面白い人でいようとするほど、相手は観客席に座ってしまう。
笑ってくれた話題を、今度は彼女に聞き返してみてほしい。
似た経験があるかを尋ねるだけで、彼女が舞台に上がって会話に入ってきます。
誘いは共通の予定に乗せる
いきなり二人きりの食事は、彼女にとって判断のハードルが高すぎ。
うちで成功率が高いのは、次のイベントや共通の趣味の場に一緒に行こうと乗せる誘い方です。
次回のボードゲーム会、よければ一緒にどうですか、くらいの軽さでいい。
断りやすさを残しておくと、相手は安心して空いている日を隠さず出してくれる。
日付が返ってくれば前に進めばいいし、流されたらそこでいったん止まる。
ケイさんは結局、笑ってもらえたことを脈ありと読んで3回目で告白。
その女性は、それきり会に来なくなりました。
急ぐと失うのは彼女の好意ではなく、彼女に会える場所そのものなんですよ。
二人きりの時間で最終判断
グループでよく笑ってくれる人が、二人になった途端に静かになることは珍しくありません。
逆もあって、大人数では控えめだった人が、二人だと笑い声が大きくなる。
どちらが本当の彼女かは、二人の場面を作らないとわからないんです。
そこで笑いに質問と自己開示が乗ってきたら、もう迷わなくていい。
乗ってこなくても、あなたの話し方が悪かったわけじゃなく、ただ相性の話。
笑ってくれる人に、なぜこんなに心が動くのか
笑いは受け入れのサインだから
ここまで冷静ぶって書いてきたけど、私も他人のことは言えません。
司会でギャグがスベって、会場が凍った日のこと。
一人だけ声を出して笑ってくれた参加者がいて、胸がぎゅっとなった(その人は既婚者でした)。
男性は、ありのままで大丈夫だと誰かに言ってもらえる機会が驚くほど少ない。
自分の話に笑ってくれる女性が特別に見えるのは、笑いが受け入れのサインだからですよ。

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